自分の用事も済んで、あなたの靴が並んでる玄関を出て、
帰ろうと駐車場に移動する。
不思議と、挨拶をしに行こうとは思わなかった。

他の車を移動しなくちゃ車が出ない。
あなたの車ではない。
たぶん今、あなたが一緒に仕事してる相手の車。

声を聞きたい。
あなたの携帯に電話する。
「棚卸してるから、鍵取りに来い!」

まぁ、そうしないと帰れないから最初から
そうするつもりだったけどね。

取りに行くと、あなたが鍵をほうってよこした。
ごめん。車違ったと言い訳しながら、
別の車の鍵を借りて帰る。

先輩たちが駐車場で待っている。
棚卸終わってないようでしたけど、手伝わなくていいんでしょうか?
もちろんあなたと一緒の仕事したいばっかりの申し出。

先輩は、速攻、あなたがいるからいいよ。
帰ろう。帰ろう。鍵は俺が返しておくからって。

私が返してきますってのも変のような気がして、
先輩に鍵を渡した。
もう一度逢えるチャンスも。

先輩は、私が究極のお人よしなのをよく知っている。
だから、また戻って仕事しなくていいように取り計らってくれた。
でも、人の恋路を邪魔してるンだけどな。

後ろ髪引かれながら、車を走らせ始めた。

どうしても、あきらめられなくて、
棚卸のリーダーに直接電話する。

もう終わるところだから戻らなくていいよ。
ありがとね。

撃沈。

コメント

最新の日記 一覧

<<  2025年5月  >>
27282930123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

お気に入り日記の更新

この日記について

日記内を検索